ECソリューション 導入事例 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 様
ECパッケージをカスタマイズし キヤノンの強みを生かしたBtoBサイトを構築
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(以下、キヤノンMJ)は、キヤノンシステムアンドサポート株式会社とともに、オフィスの「あったらいいな」を届ける法人・個人事業主向けオンラインショッピングサイト「コレモール」を展開。企業間取引サイト構築パッケージ「ecbeing BotB」の採用によって開発工数を削減するとともに、キヤノンの強みを生かす機能・サービスの組み込みによってオフィス用品通販ビジネスを拡大しています。
目次
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
IT本部 ITシステム企画第二部 ITシステム企画第三課 チーフ
弓野 隆治 氏
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
キヤノンMJグループITセンター システム二部
相田 善久 氏
導入効果
・パッケージ採用により、開発工数低減および早期リニューアル
・検索充実やポイント・クーポン機能搭載により、
顧客の利便性向上と購買促進
・基幹システムとの連動により、在庫や納期をリアルタイム表示
インフラのリプレースを機に旧システムの課題が浮き彫りに
コレモールについて教えてください。
「コレモール」は法人・個人事業主を対象にしたBtoBサイトです。キヤノン製品の本体・消耗品を始めソフトウェア、文具・事務用品などのサプライ用品、生活用品など、オフィスにかかわる商品を約7万点そろえています。
ecbeing導入のきっかけについて教えてください。
導入の発端はインフラ系の保守切れでした。リプレースに伴いシステムの移行が必要になりますが、当時のシステムは検索の操作性が悪いうえに、競合サイトで採用されていたポイントやクーポンといった機能がなく、ユーザー数の伸び悩みも課題でした。しかしプログラム改修で対応するのは難しい。こうした状況から、システムの刷新を決定しました。
.NET Framework、および要求事項の異なる商材への対応が決め手に
パッケージを採用した理由は何でしょうか。
スクラッチ開発よりも開発工数を抑えられるためです。社内からも早期のリニューアルが求められていましたし、新システムでパッケージを採用することは当初から決めていました。
ecbeingに決めた理由は何でしょうか。
一つは、UNIXではなくWindows環境である点です。Javaで開発すれば手のこんだこともできますが、とにかくECの世界は新機能が次々と登場します。例えばWebチャットなども、今は標準的な機能になっていますが2年前はほとんど見かけませんでした。.NET Framework対応のパッケージを使うことで、ECのトレンドに追随していける開発環境を確保したいと考えました。
またecbeingは実績も数多くありますし、他社の提案の実現可能性が見えづらい一方で、富士ソフトさんの提案は現実的なところに落とし込まれていました。特にコレモールは販売する商品やサービスが多岐にわたり、それぞれの要求事項に合わせるカスタマイズが必須になります。基幹システムとのリアルタイム連携、および連携を踏まえてフロントに搭載できる機能の提案は、納得のいくものでした。
旧システムでは、基幹システムとのデータ連携が一日一回のみ。タイムラグによって実在庫数との差が生じ、バックオフィスでは注文を受けた後、社内やお客様との調整が発生していました。しかしリアルタイム連携が実現するecbeingはそういった作業がなくなります。現場の運用そのものを変えてバックオフィス側の大きなカスタマイズが不要になる分、フロント側のカスタマイズにリソースを投入できました。
フロントのカスタマイズでお客様の利便性向上・購買促進
フロント側でどのような点を改善・強化できましたか?
リニューアルサイトは2015年7月に公開しました。改善・強化ポイントの第一は、検索機能の充実です。特にプリンターの消耗品は、プリンター本体をキーに消耗品を検索できます。お客様アンケートでも新機能を高く評価していただいていますし、検索速度に関してもストレスなくご利用いただけているようです。第二に、貯まったポイントを景品と交換できるポイントシステムや、各種キャンペーンによる販促活動ができるようになったことです。実際に購買増、アクティブユーザー増につながっています。第三に、レコメンド機能を新たに組み込んだことで、アップセル・クロスセルの効果が出ています。
うれしいことに、ある大手の顧客満足度調査において、コレモールのランキングが2015年の6位から2016年は4位に上がりました。こうした第三者の調査で客観的に評価していただけたことが励みになっています。
基幹システムとのリアルタイム連携による効果はいかがですか?
在庫の有無や納入予定日の正確な数字をコレモール上で確認できるようになったので、お客様にご検討いただきやすくなりました。また、欠品対応などの不要な社内業務が激減していることもメリットです。
他にも、コレモール内に購買手続きのワークフローを組み込み、発注担当者が選択した商品を決裁担当者が承認すると同時に発注手続きが行える画面や、見積書を作成できる画面を用意していますが、日をまたぐ場合も逐次リアルな情報で購入できるので、お客様に安心してご利用いただけると思います。
メーカーサイトの強みにとどまらない、さらにその上のステージへ
今後の展開について教えてください。
既存機能の拡張はいろいろ検討中です。
一つはキヤノンならではのサービスである、お客様が使用しているプリンターのトナーやインクの残量が少なくなった際にメールでお知らせする「カートリッジ・クイック発注サービス」について、更なる改善を行う予定です。また、他のECサイトで評価中の機能もあり、コレモールでも効果がありそうなら搭載していきたいと考えています。
弊社ではコレモール以外にもECサイトを運営していますが、BtoBであれBtoCであれ、単純にシステムがよくなったからアクティブユーザーが増えるわけではありません。特にBtoBの場合は営業部隊も含めた戦略が必要です。決裁権を持っている人にしっかりリーチできているのか、広告がどのお客様にも共通に響いているのかと考えると、まだまだです。
現時点では、消耗品検索やクイック発注システムなどメーカーサイトの強みを生かして拡充したにすぎません。今後はキヤノン製品をご利用いただいていないお客様をどう取り込んでいき、そのためにシステムに何が必要か、そして弊社の全てのECサイトの中でコレモールを今後どう位置付け、システムの施策を打っていくか。2019年、2020年を視野に現在社内で検討中です。
富士ソフトさんは若い方が多く、限られた時間の中でもゴールに向かってしっかり開発をこなすパワーがあります。我々もアクティブユーザーを増やしていくために効果のあることは積極的に取り入れていきたいと思っています。ぜひとも最新技術や業界動向などいろいろな情報交換、提案をお願いします。
※当事例は2016年11月時点の情報です
お客様プロフィール
キヤノンマーケティングジャパン株式会社
https://oss.canon.jp/shop/e/login/login.aspx(新しいタブで開く)- 所在地
- 〒108-8011 東京都港区港南2-16-6
- 代表
- 代表取締役会長 村瀬 治男
代表取締役社長 坂田 正弘
- 従業員数
- 連結:18,214名 単独:5,159名 (2016年4月1日現在)
- 資本金
- 73,303百万円
- 導入時期
- 2015年7月
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