Project
02

インフラ/クラウドソリューション

クラウドソリューション

オンプレミスからクラウドへ
確かな技術力で移行を推進する

安斎 寛之 Hiroyuki Anzai

ソリューション事業本部
インフラ事業部
クラウドソリューション部
第1技術グループ/シニアマスター
2019年入社

※部署名・役職は取材当時のものです。

Outline

エンターテインメント関連を手がけるお客様は、自社システムを、従来のオンプレミスからクラウドへと移行するプロジェクトを進めていた。富士ソフトはクラウドでの豊富な実績、ノウハウを活かし、この移行を支援。企画・提案が中心だったがお客様からはコンサルティングだけでなく、もっと具体的な技術的な支援も求められていた。その役割を担ったのが安斎寛之である。
今回のクラウド移行の技術の一つの鍵は、自動化、標準化。安斎は今、IaC(Infrastructure as Code)を利用したクラウド基盤の構築やテストに取り組む。誰が行っても同じ結果が得られる「標準化」のためにさまざまなツールを利用し、最新技術を使い、模索しながらお客様とともにインフラのコード化をはかることが安斎のやりがいとなっている。
今後は、マルチクラウド化することも視野に入れている。さらにAIを利用したユーザー分析などにも力を入れていく予定だ。こうした多様な要望に確かな技術力で応えるため、安斎は将来的にも技術に集中し、確かな腕を持つ技術者として自社と社会に貢献したいと考えている。

基盤システムクラウド化の
ノウハウと実績が認められた。

かつては、大学の情報システム部、メーカー、SI企業などに派遣IT技術者として働いていました。しかし先々のキャリアを考え、より広がりのある仕事ができる正社員として働きたいと思い、富士ソフトのキャリア採用に応募。入社後すぐ任された業務が、エンターテインメント系のお客様の基盤システムをクラウドへ移行する業務の支援でした。お客様の現行システムは自社運用サーバによるオンプレミスで、あるプライムベンダーが稼働させていました。そのサポート終了が迫り、今後に向け、より柔軟で先進的なクラウド系システムへの移行を決定したのです。

しかしプライムベンダーにはクラウドの知識が十分にはなく、そのノウハウと実績のある当社が別のベンダーと協力し、コンサルティングや提案支援していました。そんな中、お客様から当社に、実際に手を動かせる技術者の要望をいただきました。そこで前職時代から基盤技術を手がけてきた私に白羽の矢が立ったのです。

国際色豊かな職場で
刺激を受けながら技術に集中。

幸運だったのは、この移行に携わるお客様のプロジェクトマネージャー(PM)が、自らコードも書くプレイングマネージャータイプで、技術志向が強く、新しいことをどんどんやっていこうという意欲的な方であったこと。技術を知る者同士ウマが合い、このPMと技術やコードについて話し合うこと自体が一つの楽しみになりました。

さらにこのプロジェクトには韓国、ベトナムなど海外からの技術者も多く、国際色豊かなことも刺激になっています。現在、私はこのPMとベトナム人のブリッジエンジニアと一緒に、コードを書き、仕事をしています。ブリッジエンジニアが必要なのはオフショア開発をベトナムで行っているため。日本語も英語もベトナム語も堪能な彼が、ベトナムの技術部隊との間をつないでいます。

クラウド基盤の展開はAWS(Amazon Web Service)を利用する予定ですが、将来的にはGCP(Google Cloud Platform)やMicrosoft Azureといった他のクラウドプラットフォームでの展開も視野に入れています。隔離された実行環境を作るコンテナ化(コンテナ型仮想化)を図り、マルチクラウドで利用するのが最新の潮流だからです。インフラのクラウド移行は2019年末まで、その後は順にその上に載るアプリ系の開発部隊に引き渡していきます。

楽をすることは技術にとって大切なこと、
構成管理ツールを駆使して標準化を目指す。

私が手がけている具体的な業務は、IaCを利用した、構築、テストの標準化です。IaCは近年注目の技術で、インフラの構成管理をコードでできるようにするもの。言い換えると、一度コードで設定すれば、誰が行っても同じ結果を導くことができるため、標準化が容易にできます。従って、自然言語による手順書の作成、多くの人手に頼る作業などを大幅に減らし、極めて効率的にインフラの移行ができます。

これまでいろいろな企業を見てきた経験から、IaCに取り組もうとしながらも実際には着手できない企業が非常に多いと感じます。しかし今回のお客様は今回のクラウドへの移行を契機に積極的にIaCに取り組んでいます。それをお手伝いし、一緒にインフラのコード化に取り組めるのは嬉しいですね。「なるべく楽をしたい」、例えば「いくつシステムがあろうと、一度の設定でまとめて変えてしまいたい」と考えるのはインフラ系技術者の特性でしょう。それを最新技術で実現できるのは大きな魅力です。

ここには技術に没頭できる
エンジニア本来の喜びがある。

仕事をしていて最も楽しいのはコードを書いているとき。しかし変化の激しい世界だけに苦労することもあります。今回のプロジェクトではPythonという言語を扱いましたが、Python2系からPython3系に移植する必要がありました。2系では文字列とバイト(数値)列を混在して記述できますが、バージョンアップされた3系ではこの二つを明確に区別しているため、2系のままではシステムがスムーズに動かないからです。この移植には労力を要しました。他の人が書いた2系のスクリプトを、さまざまなツールを用いて3系に変換、さらに一行一行、自分の目で確認して修正しました。

そうした苦労はあっても技術に没頭できるのは幸せなことだと思いますし、富士ソフトにはそういう場があります。今後は、保守・運用はもちろん、マルチクラウド化のニーズがありますし、さらに本プロジェクトではAIを活用した消費者の傾向分析なども検討していて、この仕事でも声をかけていただいています。そうしたさまざまな要望に技術力で応え、貢献したいですね。そうしたことを視野に入れ、IT系の勉強会への参加、資格取得などにチャレンジしています。そして今後、新卒、キャリアを問わず、「技術大好き人間」が富士ソフトに数多く入社することを願っています。

ページトップへ