パラマウントベッド株式会社様(AWS導入支援)

眠りのデータを安全にクラウドで収集
「眠りの質の向上」や「未来の医療への活用」を目指す

導入前の課題

  • 病院、介護施設、在宅介護など異なる事業へのシステムの両立
  • 眠りデータの収集の活用

導入後の期待

  • 要件の異なる事業への環境依存性を排除(環境を選ばないサーバ展開)
  • クラウド利用により効率の良いデータ収集が可能に
導入の背景

介護施設から病院、在宅へ市場拡大を見据えクラウド化へ

パラマウントベッド株式会社の中期経営計画「2020 プラン」では、持続的かつ確実な成長を実現するための重要施策の1 つとして「新たな成長の芽となる 技術の開発とビジネスモデルの創造」を掲げています。3年前からI BS(Integrated Bedside-care System)ソリューション開発部を立ち上げ、ベッドサイドの様々な情報を 集約・統合し、いつでも共有できることをコンセプトとした“スマートベッドシステム”の開発に注力してきました。 中でも核となるのが「眠りSCAN」というマットレスの下に敷く非接触・非装着・非侵襲型の体動センサーです。このセンサーが呼吸や心拍、体動などの微弱な振動を捉え、 取得したデータをもとに患者の状態を睡眠・覚醒・起き上がり・離床の4パターンに判別して見える化します。さらに心拍数・呼吸数も測定・記録できるので見守り支援システム として看護・介護スタッフの業務負荷軽減等の施設運営の効率化に寄与することができます。

現状のアプリケーションは、眠りSCANの接続数に制限があるということやソフトウェアの継続的な改善が行いにくいということがシステムの課題でした。

開発当初は介護施設を主なターゲットと想定していましたが、病院や在宅医療へ活用を視野に入れた場合、規模や部屋移動の有無など場所によりベッドの利用方法が 大きく異なり、システムに必要な要件が合わなくなっていました。

そこで2016年末頃からアプリケーションをクラウド上へ再構築しようと検討し始めたのです。 ただし、非常に多くの眠りSCANが導入されているため、オンプレミスのシステムとクラウド上のシステムを共存していかなければならないという課題も同時に発生しました。

導入の結果

膨大な睡眠時のデータを一晩で収集することが可能に

AWS ではコピーを使って同じ環境を素早く簡単に構築できます。今後あらゆるセグメントに横展開していく際に、短期間で環境を構築できるのは非常にありがたいことです。

最も大きな成果は、何十万台ものベッドから膨大な睡眠時のデータを一晩で収集できるようになったことです。この膨大なデータは、分析し活用することで、新たなサービスやビジネス展開を実現する大きな 可能性を秘めています。 AWS クラウドは、AI や機械学習といった最新のテクノロジーを活用したツールが多くあるので楽しみですね。

会社選定のポイント

AWSパートナーの中から富士ソフトを採用

システム基盤の再構築は3大クラウドを中心に検討し、実績が多く国内にデータセンターがあり、稼働率が高いAWSクラウドに白羽の矢を立てました。 次にRFPを作成し、富士ソフトを含むAWS のパートナー数社に提案を依頼しました。RFP への回答や見積、質疑などを細かく点数化し、スコアが一番高かった富士ソフトを 採用しました。

クラウド化で一番重視したのは、絶対にデータを消失させないことでした。眠りSCAN はデバイスが決まっているためアクセス数の増減はあまりありません。 ですが、睡眠データは眠っているときにしか発生しない、かつ再現もできないので、データ消失はあってはならないと依頼しました。そのためにあらゆる可能性を 考慮し、富士ソフトの技術力で二重三重の対策をとってもらいました。

医療分野は専門用語や独特の業務要件が多いのでかなり苦労されたのではないかと思いますが、何度も打ち合わせを重ねてお互いの認識を合わせていきました。 富士ソフトは地味な作業をコツコツと積み上げてくれ、信頼して任せることができました。

今後の課題

眠りの質を改善することは活動時間の改善にもつながる

睡眠時間は人生の3 分の1を占めると言われています。しかしほとんどの人は自分がどのように睡眠時間を過ごしているか知りません。 眠りSCANのデータを分析して自分の睡眠を知るだけでも、簡単に眠りの質を改善できるのではないでしょうか。そして睡眠時間が改善されたら、 目覚めからの活動時間にも必ず好影響があるはずです。そしてそれは働き方の改革にもつながるのではないかと思っています。

富士ソフトには今後の機能拡張を含めたパートナーとして期待しています。


非接触・非装着・非侵襲型の体動センサー
「眠りSCAN」

導入サービス

今回取材に応じてくださった方

  • パラマウントベッド株式会社
    技術開発本部 IBS ソリューション開発部 担当次長
    長峯 善智

パラマウントベッド

パラマウントベッド株式会社

  • 所在地:
    東京都江東区東砂2丁目14番5号
  • 代表者:
    代表取締役社長 木村 恭介
  • 資本金:
    65億9,132万円
  • 従業員数:
    885名(2017年3月31日現在)
  • オフィシャルサイト:
    http://www.paramount.co.jp/

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