CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)は、セールスフォースが世界No.1のシェアを獲得しており、最も得意とするところです。その軸となるのが、カスタマージャーニーという考え方です。これにより、顧客ひとりひとりに対して適切なメッセージを最適なタイミングとチャンネルで提供する「One to Oneマーケティング」を実現し、顧客満足度を向上します。ここでは、カスタマージャーニーを中心に、セールスフォースのCRMを紹介します。
カスタマージャーニーとは
ジャーニーとは「旅」を意味し、トラベルよりも比較的長い場合に使用します。マーケティング用語では、「顧客が自社の商品を購入するまでにたどるプロセス」という意味で使用されます。顧客が何かを購入したいと思ったときに、数あるブランドの中から特定のブランドの商品やサービスを選んだ理由は何か、その潜在的、顕在的な理由を分析したり、そのブランドの商品や広告と接触したときにどのような体験をしたのか、最終的に購入に至った理由は何かなどを可視化するという考え方です。
自社の商品やサービスを購入した顧客に対し、どういう経緯からその商品を選んだのかなどを分析し、カスタマージャーニーを作成することで、そこ顧客へのフォローやさらなるレコメンドを行って常連客あるいは上客にしていくことができます。また、商品そのものの魅力がどこにあったのか、どのような広告施策が有効だったのかといったことを把握することで、より魅力的な商品を開発したり、効果的な広告施策を打つこともできます。
カスタマージャーニーを管理する
顧客のカスタマージャーニーを把握することで、その顧客が自社の商品やサービスをどのように知ったのか、商品やサービスのどこに興味を持ったのか、あるいは購入に至るまでのいくつかの段階で、どのチャネルが効果的だったのかなどを視覚的に把握することができます。また、複数のカスタマージャーニーを管理することで、顧客全体、あるいは年齢や性別、住所などによる傾向を知ることもできます。こういった情報は、マーケティング施策において非常に強力な武器になります。
カスタマージャーニーを管理することで、企業などは顧客ごとに最適なチャネルやデバイスからリアルタイムのコミュニケーション、つまり「One to Oneマーケティング」を実現できます。これまでは顧客すべてに同じアプローチをしていましたが、これを顧客ごとに適切なアプローチをすることで、顧客ひとりひとりを大切にするとともに、マーケティング施策の最適化と効果測定を行えるようになるのです。
マーケティング施策への活用法
こうしたカスタマージャーニーの管理によるCRMは、セールスフォースの得意とするところです。それが「Marketing Cloud」のOne to One カスタマージャーニープラットフォームです。このサービスでは、カスタマージャーニーの作成、管理を行える「Journy Builder」が用意されています。これを使用することで、カスタマージャーニーをマッピングしてコミュニケーションを視覚化できます。また、個別に顧客体験を設計したり、さまざまなバリエーションのコンテンツやチャネル、タイミング、頻度をテストすることが可能になります。
さらに「Marketing Cloud」では、メール、モバイル、ソーシャルメディアといったチャネルごとにマーケティングツールが用意されており、施策の管理や効果測定などをチャネルを関連づけて行うことができます。また、広告ツールやレコメンデーションエンジン、コンテンツやメッセージツールなども用意されています。「Marketing Cloud」を活用することでマーケティングを最適化し、その効果を最大限に活かすことができるのです。
富士ソフトは、独自のソリューションと組み合わせてSalesforce CRMやForce.comを活用したSaaSアプリケーションを販売する、VAR(付加価値再販)パートナーです。「クラウド型営業支援・顧客管理CRM」「クラウド型カスタマーサービス支援CRM」のほか、「企業なコラボレーションツール」もご用意しています。これらによって、販売、マーケティング、請求、サポートなどお客様とのすべての窓口を担い、専任の担当者がお客様の課題をトータルに解決します。