「UI(ユーザインタフェース)」は、ユーザーにとっての使いやすさや理解のしやすさに直結する部分であり、ユーザーが存在するどのような製品、サービスにとっても重要なものです。正しく理解し、「良いUI」を意識した設計を行うことが大切です。そこで今回は、UI設計を行う際のポイントや手順について、詳しく解説していきます。
UIとは「User Interface(ユーザインタフェース)」の略称で、製品やサービスとユーザーとの接点を指します。「使いやすさ」や「理解のしやすさ」といった意味で使われることも多い言葉です。
具体的には、ウェブサイトだと写真やフォント、ボタン、デザイン、テキストのサイズやカラーなど、訪問したユーザーの視界に触れる全ての情報を指します。ユーザーがダイレクトに接する部分であることから、その企業やサービスの印象にも大きく影響する重要な要素になります。
企業が業務上使用するシステムにおいてもUIは重要で、目的がスムーズに達成できるUIになっていれば、業務効率も上がります。
ターゲットに伝えたい情報を適切に伝え、そのサービスやシステムにおける行動を促すためには、UI設計を適切に行うことが重要なのです。
例えば企業がウェブサイトを制作するのには、「情報を発信したい」「商品を売りたい」「問合せをしてほしい」「資料請求をしてほしい」「予約をしてほしい」などの「目的」が必ずあるはずです。そして、そのサイトを訪れたユーザーが「購入」「申し込み」「予約」「資料請求」などの行動を起こすことを「CV(コンバージョン)」といいます。UIはコンバージョンに大きく影響する要素のひとつで、良いUIデザインのサイトは狙った通りの行動を促すことができるのです。
では、具体的に「良いUI」とはどのようなものを意味するのでしょうか。
大切なのは、「ユーザーが迷わない」ということ。簡単にいえば、ユーザーが深く考えなくても欲しい情報にたどり着くことができるということです。また、可視性に優れ、機能が認識しやすいというのも重要なポイントになります。
例えば、デザイン性を重視しすぎてしまいテキストが見にくかったり、どこをクリックしたら良いのか分かりにくかったりすると、ユーザーは使いにくさを感じるはずです。使いにくいということは、ユーザーのストレスに繋がるため、結果的にはそのサイトからの離脱が発生しやすくなってしまいます。
業務システムにおいても同様で、良いUIであれば使ってほしい機能をすぐに認識してもらうことができ、ユーザーの業務をスムーズにサポートすることができるでしょう。
ユーザーがかんたんに使いこなすことができるようにデザインすること。良いUIデザインというのは感覚的なものではなく、きちんとした理論に基づいて組み立てられていくものなのです。
UI設計を行う際には、まずユーザーがどのようなものを求めているのか把握することが大切です。そのためには、ターゲットとなるユーザー像を明確にして、利用者視点を持つことが重要になります。その際には「ペルソナ」を設定することで、利用者のニーズをより具体的に把握することが可能です。
ペルソナというのは、架空のユーザー像や人物モデルのことで、年齢、性別、住んでいる地域、職業、年収といった出来る限り細かい情報を埋めていき、具体的なユーザーを想定します。ペルソナを設定することによって、ユーザーがどのような行動を起こし、どのような部分に不便さを感じるのかを検証することで、より良いUIを設計することができるというわけです。
ここからは、実際にUI設計を行う際の具体的な手順について見ていきましょう。
まずは、ユーザーに何を伝えたいのか、どのような価値を提供していきたいのかというコンセプトを整理しましょう。一つの画面上に盛り込みたい内容は無数に出てくるかもしれませんが、同じレベルですべて表示してしまうと、結局どれも上手く伝わらない、気づいてくれないといった結果になりかねません。優先順位をつけてあげます。
次に、設定したペルソナに基づいて、どのような伝え方をするのが良いのかを考えていきます。そのユーザーがどれだけ、どんな経験をもって利用しているのかによって、伝え方は大きく変わってくるはずです。
コンセプトと伝え方が決まったら、その内容に合わせたデザイン案を作成していきます。フォントサイズをはじめ、視認性や操作のしやすさも、ユーザー像に合わせて適切なものを選ぶことが大切です。
UIは一度設計して終わりではなく、テストと評価・改善を繰り返していくことが大切です。デザイン案が完成したら、すぐにリリースするのではなく試作したものでユーザーテストを行いましょう。
テスト結果を元に、問題点や課題点を洗い出し、改善を重ねていきます。
上記でご紹介した内容を参考にして、UI設計に取り組みましょう。UI設計に関するご相談やお悩みがありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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