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富士ソフトのAI人材育成の秘訣 ~G検定取得~(後編)

前編では当社のAI人材育成の秘訣として、社員のG検定取得支援に注力しているということ、G検定取得の意義や学習面のサポート体制についてお伝えしました。後編では費用面および取得後のサポートについて、また、実際にG検定を取得した社員のインタビューをご紹介します。

前編はこちらからご覧ください。
富士ソフトのAI人材育成の秘訣 ~G検定取得~(前編)

受験サポート:費用面

G検定に挑戦する際、安くはない受験費用が大きな負担になるかもしれません。当社はG検定を主催するJDLAに賛助会員(ゴールド会員)として加盟していますので、当社の社員は受験費用が2割引になります。しかし、それでも自己負担は1万円を超えてしまいます。

当社には自己啓発奨励制度があり、対象となる資格を取得すると資格に応じた一時金が支給されます。G検定は制度の対象資格ですので、合格者には1万円の一時金が支給されます。この制度を利用することで、受験費用の個人負担が軽減できます。この一時金を取得いただけるよう、一度で合格をつかめるようなサポートを行っています。

また、当社には会社への貢献度が高い社員を表彰する制度があります。2020年度には、G検定を取得して、積極的に社内のAI活用に貢献した社員が表彰され、特別報奨金10万円が支給された実績があります。G検定取得者はAIをよく理解しており、実現性の高いアイディアを生み出せるため、このような制度で表彰される機会が増えています。

取得後サポート

当社はAIの知識を持った社員がその知識を上手く活用し、アイディア創出から実装までできる場を提供するため『AIアイディアコンテスト』を実施しています。先述の表彰は、この社内イベントの成果から生まれたものです。

『AIアイディアコンテスト』の概要は以下の通りです。

内容

① AIを利用した業務改善案について、社内よりアイディアを収集
② ①のアイディアを元にAIを開発し、検証の上社内に展開

目指す効果

・当社における業務の生産性の向上
・当社が保有する知財の増加
・ソリューションやプロダクト商材の拡大
・社員のAIリテラシーやスキルの向上と対応力の強化
※G検定取得は応募の条件ではありません

受賞アイディアのご紹介

2020年度のAIアイディアコンテストの受賞アイディアを1つご紹介します。

アイディア:交通費の自動入力(AIによるレコメンド)
効果:66.7%の作業工数削減

受賞者(G検定取得者)インタビュー

受賞者(G検定取得者)にインタビューを行い、活躍の裏側を聞きました。

G検定2018♯1に合格
プロダクト事業本部 マーケティング企画部 部長
吉田一展さん

Q:G検定受験のきっかけは何だったのでしょうか。
A:業務上、AIの知識が必要になったこと、もともと学生時代にニューラルネットワークを研究していたことで挑戦してみようと思いました。

Q:G検定取得はアイディアコンテストのアイディア創出に役立ちましたか。
A:G検定の学習により、AIの種類や、どのような技術を使うと何ができるかなどAI全体の理解ができ、それがアイディア創出に役立ちました。

Q:このようなアイディアが生まれた背景には、現場に何か課題があったのでしょうか。
A:まず、自分が「あったら便利だ」と思うものを作りたいと思いました。交通費の二重請求を防止するなど、自分自身の交通費精算業務を軽減したい思いもありましたし、管理職の立場で部下の交通費精算のチェックにも苦労していたので、それを解決したいと思いました。

Q:今後、AIの知識を活用して挑戦してみたいことはありますか。
A:富士ソフトが開発した仮想オフィス空間「FAMoffice」で取得できるデータを活用して、アラートやレコメンドを出せるようなシステムを作りたいです。これまでは感覚でしか分からなかったことを推論して、社内のDX化を進めていければと考えています。

吉田さんはG検定取得後から、AIでこんなことができないか、こんなものがあったらよいのではないかと日々考えるようになったそうです。AIの知識がアイディアの創出や新たなビジネスの展開に大きく関わってきます。当社のビジネスは、吉田さんのようなAI人材が幅広く活躍しています。

人材育成のその先へ

当社はAI人材が経営層と語り合える場を作りました。この活動は、AI人材が視野を広げ、よりビジネスチャンスに繋がるアイディアを生み出せるようになることを目的としています。

このように、G検定やE資格(JDLA主催のエンジニア向け資格)を取得したその先のフォローや成長の場を作ることで、資格取得で満足するだけでなく、その知識を活用する場を拡げられる工夫をしています。

また、今後は社内でのAI人材コミュニティを活性化させたいと考えています。AIの知識を持った社員が集まり、それぞれの考えをぶつけ合うことで新しいアイディアが生まれるのではないかと思います。

今回は、当社のAI人材育成の一つであるG検定取得支援について紹介しました。このように、当社ではAI人材育成によってAIビジネスの拡大、DXの推進を成功させています。多くのAI人材がそれぞれの現場で活躍することで、お客様に貢献できると考えています。AIの活用、DXの推進については、ぜひ当社にお問い合わせください。

「AI総合付加価値創造サービス」のサイトをご覧ください。
AI総合付加価値創造サービス

 

 

この記事の執筆者

小林 彩名Ayana Kobayashi

技術管理統括部
先端技術支援部 AIインテグレーション室
リーダー

AI(人工知能) デジタルトランスフォーメーション