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WANを仮想化、回線の品質向上とコスト削減を両立

VMware SD-WAN by VeloCloud®

仮想化の技術はネットワークの世界でも活用されるようになってきています。その中でもこれまで難しかった広域通信網のWAN(Wide Area Network)の仮想化が、「SD-WAN」と呼ぶ技術で実用化されてきました。WANのコストを下げながら、通信回線の品質を向上させ、遠隔拠点も含めた運用保守を容易にします。富士ソフトでは、VMwareのSD-WANサービス「VeloCloud」を提供し、WANの課題解決を支援します。

VMware SD-WAN by VeloCloudとは?

ITの世界では、仮想化が着々と広まってきています。そもそも仮想化というのは、複数のハードウェアをソフトウェアで統合することで、論理的にハードウェアの機能を自由に再現できるようにする技術です。仮想化環境を導入することで、リソースを柔軟にコントロールできるようになり、コストの最適化が可能になります。

仮想化で最も先を進んだのがサーバの仮想化です。VMwareが仮想化ソフトウェアを提供して導入が広がりました。次に、エンドユーザーが利用するクライアント端末の処理をサーバに集約するデスクトップ仮想化(VDI)が続きました。さらに、ルータやスイッチなどのネットワーク機器の機能をソフトウェアで実現するネットワーク仮想化も導入が進んできました。

こうして情報システムが利用するインフラの多くが仮想環境に移行しましたが、1つ残されていたのが拠点間を結ぶネットワークのWAN(広域通信網)でした。通信容量や用途に応じて、専用線やフレッツ網などの物理的な回線を利用しているWANですが、ここにも仮想化の流れが到達しました。それが「SD-WAN(エスディーワン)」です。

物理的な回線や装置を意識せずに利用

SD-WANは「Software Defined-WAN」のことで、WANをソフトウェアで定義して利用できるようにする技術です。ソフトウェアでWANを定義するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

その1つが、物理回線の自動制御です。専用線やフレッツ網、モバイル通信のLTE回線など、様々な物理回線がデータ通信には用いられます。SD-WANでは、制御装置が自動的に空いている回線を判断して通信できるため、効率的な回線利用が可能です。複数の回線を監視しながら通信を割り振るため、高額な専用線を使わなくても高品質な通信が可能になり、コスト削減に効果が得られます。

また、SD-WANの制御を担う端末機器は、ソフトウェアで設定情報を遠隔から送り込んで利用を開始できます。つまり、拠点の新設や機器の故障の際に新しい制御装置をつなぐだけで、WANを設定通りに稼働できるのです。拠点に技術者を派遣できない多拠点のビジネスや海外拠点のWAN構築・運営に役立つ機能です。

こうした基本的な特徴を持つSD-WANは、複数のベンダーが提供して、すでに利用が始まっています。ただし、ベンダー間の互換性はなく、ベンダーごとのSD-WAN制御装置を統一して導入して利用することになります。

VMwareが提供するSD-WAN「VeloCloud」

こうしたSD-WANの各種製品の中で注目したいのが、VMwareのSD-WANサービスです。サーバからネットワークまで多様な仮想化基盤を提供するVMwareは、SD-WAN分野ではVeloCloud社を買収して「VMware SD-WAN by VeloCloud」(以下、VeloCloud)を提供しています。VMwareとしては初めてのハードウェア製品を含むサービスの提供です。富士ソフトでは、VMwareのサービスラインアップの1つとして、VeloCloudを活用したソリューションの提供に注力しています。

VeloCloudはSD-WANサービスの特徴的な機能を網羅しています。複数の回線を束ねてWAN回線の効率的な利用ができること、拠点間のVPN(仮想閉域網)の設定を自動化できること、利用しているアプリケーションごとに通信を振り分けるいわゆる「ローカルブレイクアウト」が可能なことなどです。これらはSD-WAN製品やサービスの基本的な機能といえます。

動的トラフィックエンジニアリングによるローカルブレイクアウト

動的トラフィックエンジニアリングによるローカルブレイクアウト

さらにVeloCloudならではの機能もあります。その1つが、「VeloCloud Dynamic Multipath Optimization」と呼ぶVeloCloudが特許を持つ技術です。2つの回線を常時監視しながらパケットを双方の回線に送り、動的に通信品質の最適化を実現します。通常、回線の負荷分散はアプリケーション毎に実現するため、単一の回線しか利用できませんが、VeloCloudではパケット単位で回線を使い分けるため、2本の物理回線を1本の論理回線に見せつつ、回線数分のスループットを実現可能とすることで論理的に高い品質の回線を作り出すわけです。

VeloCloud Dynamic Multipath Optimizationの特徴

VeloCloud Dynamic Multipath Optimizationの特徴

もう1つVeloCloudの特徴的な機能が、クラウドサービスとの連携です。Microsoft Office365やAzure、AmazonのAWS、Salesforce.comなどのクラウドサービスの提供事業者の設備にVeloCloudの端末機器を設置することで、ユーザー企業のVeloCloud端末機器との間に論理的な専用の高速回線を用意できるのです。VMwareが提供する有償オプション機能ですが、最大で10倍のレスポンスが得られたという事例もあり、効果が期待できます。

WANの回線や運用のコスト削減に力

WAN回線の安定化や効率化、VPNなどの設定の自動化といった多くのメリットをもたらすVeloCloudは、SD-WANの特徴である導入や運用の容易さも、もちろん兼ね備えています。クラウドサービス上で設定(コンフィギュレーション)を作り設置担当者にメールを送信しておけば、機器をインターネットに接続し、メールに含まれるURLをクリックするだけで自動的にセットアップが実行されます。セットアップには、スマートフォンなどが利用でき、ものの5分もあればWANが設定通りに開通できます。

VeloCloudによって、これまで専用線を使っていた拠点の回線をフレッツなどに置き換えることで、数十分の一といった大きなコスト削減が実現した例もあります。さらに、WANの開通や運用をリモートから自在に制御できる機能によって、ネットワーク管理者の負担を減らしコスト削減につなげることも可能です。特に、海外の拠点とのWANの品質や運用に課題を抱えているユーザー企業にとって、VeloCloudは解決策を提供します。

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