導入事例
株式会社大分銀行 様

企業名
株式会社大分銀行
URL
https://www.oitabank.co.jp/
所在地
大分県大分市府内町3-4-1
設立
1893年(明治26年)2月1日
従業員数
1,635名(2019年3月31日現在)
事業概要
大分県を地盤に国内95拠点の店舗ネットワークを展開。「地域社会の繁栄に貢献するため銀行業務を通じ最善をつくす」という経営理念のもと、地域に根ざした金融機関として発展を続けている。

Windowsタブレット1,000台を導入
迅速な情報共有やペーパーレス化、サービス品質の向上を実現

大分銀行は、SBC(サーバーベースコンピューティング)クライアント端末の一部として利用していたiPadの老朽化に伴い、Windows 10 の2in1 タブレットPCへリプレースを決断。
ベンダー選定にあたっては、ハードウェアの調達からソフトウェア開発、サポートまでトータルで提供できる富士ソフトが選定されました。
導入後は、情報共有のスピードアップやペーパーレス化の推進などの業務効率の向上はもちろんのこと、顧客サービスの向上にも役立てています。

導入前の課題と導入効果

導入前の課題

  • クライアント端末として利用していたiPadが老朽化
  • OSの違いによる操作性や画面サイズが小さいなどの課題があった

導入後の効果

  • いつでもどこでも情報閲覧が可能になり、サービス品質と業務効率が向上
  • ペーパーレス化が加速し、用紙代、印刷費、準備時間を低減

導入の背景

さまざまな課題解決に向け、クライアント端末の刷新を決断

 大分銀行は、「地域社会の繁栄に貢献するため銀行業務を通じ最善をつくす」という経営理念のもと発展を遂げ、現在大分県を地盤に国内95拠点の店舗ネットワークを展開しています。近年、デジタルトランスフォーメーションを推進するなかでも、常に地域の顧客に貢献できることを第一義にさまざまな施策に取り組んでいます。

 そんな大分銀行では、2014年10月に「営業に注力できる事務態勢の構築」を目的としてアップルのタブレット端末「iPad」 を導入。2016年4月からSBC(サーバーベース コンピューティング)クライアント端末の一部とする機能追加を実施。Windows Server上で稼働するCitrix XenAppの仮想デスクトップに対し、iPadにインストールしたCitrix Receiverを使ってリモートアクセスするという仕組みです。iPadの導入によって、行内のクライアント端末を扱うように、外出先から仮想デスクトップへセキュアにアクセスすることが可能になりました。

 それから約4年が経過し、老朽化したiPadの更改を検討する時期を迎えました。ここで大分銀行は、大きな決断をします。これまで利用してきたiPadに代わり、Windowsベースのクライアント端末へと刷新することに決めたのです。大分銀行の情報システム戦略および企画を担当する事務統括部 システム企画グループ 推進役の那波浩幸氏は、その理由を次のように説明します。

 「iPadを利用してきた中、解決すべきいくつかの課題が浮き彫りになってきました。例えば、Windows Server上の仮想デスクトップとiPadはOSが異なり操作性が違うため、iPad上では行えない業務がありました。また、画面サイズが10インチと小さく、ソフトウェアキーボードでは入力しにくいことも欠点でした。ほかにも、Active Directoryの統合認証基盤を利用できず、端末の認証だけに頼るなどセキュリティ面の課題もありました」(那波氏)

選定の経緯

対応力、組織力をはじめ、総合力に優れた富士ソフトを選定

 クライアント端末の課題解決に向けた検討を重ねた結果、大分銀行では従来のiPadと行内で使用していたWindowsクライアント端末を合わせ、Windowsベースの2in1 タブレットPCへリプレースすることに決定。導入候補となる製品を選定することにしました。

 「13インチのタッチパネルディスプレイ、耐久性の高いキーボードを備えた複数の2in1 タブレットPC製品を比較検討した結果、当行が選択したのが日本HPの『HP Elite x2 1013 G3』でした。選定した当時に新製品出荷前の製品でより長い製品ライフサイクルが期待できること、USB-Cパワーポートから充電する仕様で専用ACアダプターを必要としないこと、同等機能・性能の他社製品に比較してコストが安価だったことなどが決め手となり、導入を決定しました」(那波氏)

 大分銀行では、この新しいクライアント端末の導入ベンダーとして富士ソフトを指名しました。

 「富士ソフトは、iPadとコンテンツ共有サービス『moreNOTE』の導入を通じ、以前から当行と密接なパートナー関係にあります。さまざまなニーズを満たす柔軟な対応力、当行の要件を満たす安定した組織力、ハードウェアの調達からソフトウェア開発まで一貫した総合力に優れ、その後の運用保守を支援してくれる体制も整っています。特に、Windows 3.0の時代からマイクロソフトビジネスを手掛けてきた圧倒的な経験値・情報量は、他ベンダーの追随を許しません。このように当行が強い信頼を寄せる富士ソフトに導入を委託することにしました」(那波氏)

導入のプロセス

セキュリティに十分配慮の上、システム基盤を刷新

 大分銀行では2018年10月にクライアント端末の導入に向けたシステム基盤刷新プロジェクトを立ち上げました。プロジェクトには富士ソフトも参加し、クライアント端末の運用管理に必要な基盤の設計を支援。とくにセキュリティには十分に配慮し、グループポリシーを適用するためのActive Directory、クライアントのインベントリー管理や更新プログラム配信に使う「System Center Configuration Manager(SCCM)」、リモートワイプなどモバイルデバイス管理に使う「Intune」などのマイクロソフト製品によるシステム基盤の開発・構築に着手しました。また、クライアント端末用のWeb会議システムとして「Skype for Business」を導入するなど、使用中のアプリを新しいクライアント端末でも機能継承して使用可能にするWindows 10のマスターイメージの作成も合わせて進めました。こうした点において、富士ソフトのマイクロソフト関連の豊富なノウハウが生かされたのです。

 そして2018年12月から2019年3月までの約4カ月をかけて開発とテストを実施。この間に、那波氏の心に残るエピソードがありました。

 「あるとき原因不明の障害が発生し富士ソフトに連絡したところ、当日東京から2人のSEが駆けつけ、その日のうちに解決してくれました。私としては、すぐに復旧できて胸をなでおろしたのですが、SEは『このままだと、また再発する可能性があります。明日まで時間をください』と言って、翌日も作業にあたり障害の根本原因をつきとめてくれました。その場しのぎの対応ではなく、課題に対して真摯に向きあう姿勢にプロ根性を感じました」(那波氏)

 その後、3月から5月まで事務統括部など一部の部署で試行を実施。6月から本部と一部の店舗に先行導入し、9月までに全店に合計約1,000台の新しいクライアント端末を展開しました。

導入効果

お客さまの利便性を向上できたことが、最大の導入効果

 新しい2in1 タブレットPCのクライアント端末を導入したことにより、大分銀行ではさまざまな導入効果が得られました。

 「新しいクライアント端末を導入してから、情報共有が早くなり、いつでもどこでも同じ環境で情報を閲覧・確認できるようなったことで業務効率化にも役立っています。また、行内の会議で紙資料を使わなくなり、ペーパーレス化が加速しました。資料を準備するためにかかる時間、資料の用紙代、印刷費を削減するという定量的な効果も得られています」(那波氏)

 また行内だけでなく、顧客サービス向上にも役立っています。

 「例えば、お客さまに投資信託の提案をする際に、従来よりも大きな画面で資料を見ていただけるようになりました。お客さまの欲しい情報も、その場ですぐに資料を入手することが可能です。このようにお客さまの利便性を向上できたことが、最大の導入効果だと考えています」(那波氏)

今後の予定

お客さまの利便性を向上させる仕組みの導入を計画

 大分銀行では今後、新しいクライアント端末の利用の幅を拡大していく方針です。とくにお客さまの利便性をさらに向上させるための仕組みの導入を予定しています。

 「現在、進めているのが、クライアント端末上でお客さまの印影を確認できる仕組みや、預かり証の電子対応、保険関連業務の電子署名対応などです。合わせて1,000台のタブレット端末を1,500台規模へ増強する予定です。これらにより、お客さまに無駄なお手間をかけずにすみます。また、Skype for Businessを活用し、本部の有識者がWeb会議システムを通じてお客さまを支援することも検討しています」(那波氏)

 今回の新しいクライアント端末をはじめ、大分銀行の業務効率化には、つねに“お客さまサービス品質の向上”が根底にあります。そうした大分銀行の取り組みに対して、これからも富士ソフトは全力でご支援いたします。

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