はじめに
米国マイクロソフトの年次イベントで 「Microsoft Build 」というものがあります。今年は、日本時間2021 年 5 月 26 日(水) ~ 28 日(金)に開催されました。
本イベントは、 2019年まではアメリカの主要都市で開催されており、当社も2015 年から毎年 2 ~ 4 名程度を技術調査目的で参加させていました。 COVID -19 が流行して以来、マイクロソフトのイベント方針としてオンライン化が掲げられ、2020年からはライブ配信形式によるオンライン開催となり、無料で参加できるイベントになっています。
筆者は、このイベントに先立ち開催された「Microsoft Build 2021 前夜祭」というイベントにパネリストとして参加、日本マイクロソフトの方々と共にイベントを盛り上げましたので、その様子をレポートします。
Microsoft Build 前夜祭とは
マイクロソフトが主催する年次イベントは大きいものでは、開発者向けの Microsoft Build(Build) 、パートナー向けの Microsoft Inspire 、ITプロフェッショナル 向けの Microsoft Ignite の3つがあります。
今年のBuildでは、キーノートで Azure Arc 対応Kubernetesなど新機能の発表や、 Windows 10が 世界で13 億台以上のデバイスで稼働しているというアナウンスが行われました。
しかしイベントで開催されるセッションは英語で、かつ深夜の開催になるため、日本人にとっては参加を躊躇する要素が多分にあったのです。
そこで、今年は日本人の有志 9 名を中心に、Microsoft Build 2021 前夜祭が開催されました。Buildが参加しやすいイベントであることを伝えるとともに、事前に公開された予定表から気になるセッションを取り上げ、興味のある分野への深耕や新しい興味へのいざないをサポートしました。日付が変わったBuild 前夜祭の後半では、Buildの開始に合わせて日本語解説付きMicrosoft Build 2021基調講演ライブビューイングが行われました。
ではさっそくレポートしていきましょう。
Build の楽しみ方と注目のセッション紹介
始めに Build の楽しみ方と注目のセッション紹介です。
Build はオンラインイベントかつ英語でのセッションとなるため、初めての方には閲覧方法だけでも一苦労です。また、セッションも数百を超えて開催されますので、昨年はどこから手を付けてよいのか迷う人も多かったようです。そこで、セッションの閲覧方法の説明、パネリストが注目するおススメのセッションの紹介、セッション参加時の行動など、各々のパネリストがお伝えしました。
以下資料は当日筆者が発表したものです。注目するセッションとして、開発と運用を融合させながら管理する DevOps という手法のセキュリティ面を強化した DevSecOps への取り組み「Transforming your DevOps team to DevSecOps」と、 Teams の機能に外部からアクセスするための API である Graph 「Develop apps with the Microsoft Graph Toolkit」の2つを紹介しました。
Buildのキーノートライブビューイング
注目セッションの紹介が終わったところで、いよいよBuild がスタートです。
キーノートの開始直前に、今回のイベントに関連するニュースをまとめた Book of Newsという公式のまとめ記事が配布されたため、この中から注目している技術を交えて、どういったキーノートになるのか思いを馳せて参加者がトークを行いました。 キーノートは 30 分。昨今の IT を取り巻く状況や、リモートワークの加速感、ソフトウェアエンジニアの拡大といった観点を取り上げていました。とりわけ、情報通信業という業種自体がなくなりつつあり、すべての業種業態に溶け込んでいくものとなる、という考え方が共有された印象を強く受けました。
また開発者全体に向けて
「マイクロソフトは開発者による開発者のためのツールを提供する会社である」
と発信がありました。自身が開発者である、Build前夜祭のライブビューイングの進行側がそれを聞きながら感嘆してしまい、参加していただいた視聴者を忘れてしまうほどイベントに見入ってしまったのは大きな反省点となりました。
なおMicrosoft Build当日の全容はこちらからご覧いただくことが可能です。
Microsoft Build 2021 (Day 1)
https://www.youtube.com/watch?v=xB7vqWEgifc
さいごに
Build 前夜祭ライブイベントでしたので当日の動画は配信されていませんが、資料は以下のサイトからご覧いただけます。
Microsoft Build 2021 前夜祭 – 注目のBuildセッション
https://www.slideshare.net/RieMoriguchi/build-2021-build
Microsoft Build 2021は終了しましたが、発表された情報は方々でまとめられていますし、すでにリリースされているものもあります。
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