近年、多くの企業が働き方改革に取り組み、タブレットやスマートフォンなどのモバイル端末をビジネスに導入する企業が増えています。生産性の向上やペーパーレス、社内システムや情報へのアクセス、さらには販売や売上の増加など、目的は様々です。しかし、いざ導入してみたら想定していたとおりの成果を得られなかったり、せっかく導入したタブレットやスマートフォンが使われていないなど、様々な問題が起こることも少なくありません。
タブレットやスマートフォンを導入するときには、目的や用途、運用方法などを検討するとともに、端末の管理や利用する機能の整理などがとても重要です。今回は、モバイル端末をビジネスで活用するための情報として、Android端末を例に、ユースケースや管理機能導入のポイントなどをご紹介します。
モバイル端末をビジネス利用する場合のユースケースと機能
ビジネスにタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末を導入する場合、個人所有の端末を利用する方式と企業所有の端末を社員が利用する方式の2つの形態があります。ビジネスでモバイル端末を活用するにはこれらの形態に合わせた管理機能を導入して運用する必要があります。
1.個人所有の端末の業務利用
従業員が個人で所有する端末を業務で利用する方式です。BYOD(Bring Your Own Device)と呼ばれます。
個人端末を利用する場合、何も対策をせずに業務で使ってしまうと、セキュリティなど様々な問題を引き起こします。ここでは、Android(OS)を例に、問題を解決するための機能をご紹介します。
AndroidのBYOD機能
Androidは、個人端末に対して業務専用の領域を持たせることができます。これにより、個人の情報と企業の情報を完全に分離することができます。また、業務専用の領域、つまり企業が管理できる部分に関しては、必要に応じて企業の管理者側からアプリのインストールや機能制限を設定することが可能です。
2.企業が所有する端末の利用
企業が所有する端末を社員が利用する方式です。company owned deviceと呼ばれることもあります。
企業の管理者は、端末のアプリのインストールや設定、機能制限ができます。制限方法には種類があり、いくつか例をご紹介します。
業務にのみ利用する企業所有の端末の制限
業務のみに利用する企業所有の端末の場合、管理者はデバイス全体に対して管理、制限できます。アプリケーションのインストール、インターネット接続やWifi接続の制限、端末紛失時のデータ消去など、リモート操作で様々な設定が行えます。例えば、オフィスワークで利用する場合では、業務で必要なアプリのみインストールしたり、使用を制限して使えなくするなどの活用が考えられます。
特定の業務専用の端末
特定の業務専用の端末として機能を制限します。デバイスのロック、ステータスバー、およびその他の重要な機能を細かく制御でき、ユーザーが他の勝手に無許可のアプリケーションを有効にしたり、専用のデバイスで他の操作を実行したりすることを防ぐことができます。例えば、工場で利用する専用端末や看板等のデジタルサイネージなど、あらゆる組織、目的向けに利用することが可能です。
専用端末としての活用例
では、専用機器の用途としてモバイル機器を導入する例にはどんなものがあるでしょうか。
例えば、在庫管理や物流管理の端末、決済端末として利用されるケースがあります。在庫管理ではバーコードリーダーの付いたハンディーターミナルなどの専用の端末が使われているイメージがありますが、最近ではモバイル端末を専用化して利用している事例があります。バーコードリーダーなど必要な機能についても、外部機器と接続、連携することで実現できます。
このような端末は、複数の人でシェアして利用することがありますが、「Android 9」には、1つの端末を複数の人で利用するための機能が搭載されています。これを利用することで、他者と自分のデータを保護しつつ、複数の人で利用することが可能になります。その他、学習専用端末やディスプレイ専用端末、受付専用端末など、様々な用途でモバイル端末が活用されています。
モバイル端末を業務で活用するために
モバイル端末の導入では、当初想定していたほど効果が出ないなど、問題が発生することがあります。それは、目的や用途をはっきりさせずに導入してしまった場合に多く見られます。
富士ソフトでは、数多くのモバイル関連の導入経験これを活かしたサービス、働き方改革を支援する様々なモバイル関連の製品を揃えております。モバイル導入でお困りの際にはぜひご相談ください。
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