テレワーク

近年、ワークライフバランスという観点で進められてきたテレワークは、コロナ禍に対する危機管理という目的で、急激に私たちの生活に浸透しました。在宅勤務を余儀なくされ、急遽自宅にインターネット環境の構築や追加を迫られた方も多いでしょう。今後はwithコロナ時代として、在宅勤務に限らず、シェアオフィスやサテライトオフィス、専用ブースやカフェでの作業など、様々なテレワークスタイルに合わせた働き方が求められていくでしょう。

本コラムでは、withコロナ時代で多様化するテレワーク環境におけるネットワーク構築の手段について、当社のモバイルルーターの製造・販売を担当するプロダクト事業本部 M2M事業部の中村真吏雄事業部長にインタビューしました。

―富士ソフトの「+F FS030W」は、モバイルルーターの名機といわれていますね。昨夏、その上位機種にあたる「+F FS040W」も発売されました。多様化するテレワーク環境の構築において、これらの製品はどのような特長があるのでしょうか。

モバイルルーターは、いつでもどこでもすぐに使えることが最大の利点です。+F FS030Wはモバイル用途に特化しており、コンパクトさを重視しています。電池の持続時間は、SIMフリーのモバイルルーターとしては最長となる、24時間(Bluetooth接続時)の連続通信を実現しています。

昨年は、多様化するテレワークニーズを鑑みて、+F FS040Wという新製品を発売しました。本製品は、別売のホームキット(台座)と接続することで、Wi-Fi接続台数や、Wi-Fi強度、接続範囲などが向上し、ホームルーターとしても活用できます。

ホームルーターの最大の強みは、回線工事を必要としないため、導入後すぐにインターネットが利用できる点にあります。光回線と比べると、設置と撤去が非常に簡単なため、日々の在宅勤務はもちろん、一時的に使用するシェアオフィスやサテライトオフィスでも長時間のテレワーク環境として最適です。

また+F FS040Wは、ホームキットから取り外せばモバイルルーターとしても利用でき、あらゆる用途に合わせて柔軟にお使いいただけます。尚、当社製品はSIMフリー製品のため、テレワークスタイルに合わせて最適な回線プランを自由に組み合わせてご利用いただけます。

―それぞれ製品特性を考慮した特長があり、あらゆる用途に対応されているのですね。
テレワーク用のネットワーク環境を構築するには、そもそもどういった手段があるのでしょうか。

手段は2つあります。

1つめは、光回線のような固定回線を契約することです。固定回線は、通信が高速で安定しているため、現在のテレワーク環境では主流になっています。しかし、基本的には回線工事が必要となり、申し込みから工事実施までに何か月も待たなければならないこともあるため、迅速で柔軟なネットワーク環境の構築には不向きです。

2つめは、モバイルルーターやホームルーターを購入して、モバイル回線を契約することです。モバイル回線は、携帯電話事業者の基地局からの電波でネットワーク通信を行うため、回線工事の必要がなく、契約後すぐにインターネットを利用できる点や設置場所を問わないメリットがあります。近い将来、5Gが普及することにより、モバイル回線は固定回線と遜色ない安定した高速通信が可能となるでしょう。そうなると、モバイル回線がテレワーク用のネットワーク環境の主流になっていくと考えられています。

回線種別 メリット デメリット
光回線のような固定回線 通信速度が高速・安定。
住居の立地など、周辺環境に影響されない。
回線工事が必要。申し込みから工事実施までに何か月も待たなければならない場合がある。
モバイルルーターやホームルーターのようなモバイル回線 回線工事が不要、最短なら即日開通できる。 通信速度は電波状態や契約回線による。基地局との距離や大きな建物など、住居の立地や周辺環境の影響を受ける。

表1:固定回線とモバイル回線の比較

―なるほど、モバイル回線は導入が手軽というだけでなく、将来性という観点からもモバイルルーターやホームルーターを選ぶのがトレンドなのですね。ところで、モバイルルーターとホームルーターそれぞれの違いについて、もう少し教えてください。

まずは、一般的なモバイルルーターからご紹介しましょう。モバイルルーターは携帯電話やスマートフォンのようにSIMカードを挿入し、モバイル回線を通じて、インターネットに接続する機器です。持ち歩いて利用できるため、バッテリーを搭載していて、コンパクトな形状のものが多いです。

LANケーブル接続ポートは備えておらず、Wi-Fiで機器と接続します。同時接続できる機器は5台~15台の製品が多いです。ホームルーターと比べると電波強度や接続範囲、同時接続台数は少なくなりますが、持ち歩いて利用するには十分であり、設置場所を固定せず、外出先でインターネットを使うことが多い場合に適しています。

次は、一般的なホームルーターです。ホームルーターもモバイルルーターと同様に、モバイル回線を通じて、インターネットに接続する機器です。そのため回線工事は不要で、電源ケーブルをコンセントに挿して本体の電源を入れるだけで、すぐにインターネットを利用できます。

ホームルーターは、基本的に接続機器とWi-Fi接続をしますが、本体にLANケーブル接続ポートがあるため、有線LAN接続も可能です。同時接続できる機器は30台~60台が主流で、自宅利用や小規模オフィス、店舗などでも十分に使える仕様といえます。電波強度も強いため、屋内の離れた場所に設置してあっても、安定した快適な通信環境を構築できます。

ただし、バッテリーは搭載されていないため、モバイル利用はできません。また、契約によっては届出住所以外では利用できない場合もあり、所定の場所に設置して使う場合に適しています。価格はモバイルルーターに比べ高価な場合が多いです。

ルーター種別 メリット デメリット
モバイルルーター ・持ち歩いて使える
・本体価格が安価
・多くの製品がある
・有線LAN ポートがない
・離れた部屋ではつながりにくい
・充電が必要
ホームルーター ・接続台数が多い
・通信速度が高速
・離れた部屋でもつながりやすい
・有線LAN ポートがある
・持ち歩いて使えない
・電源が必要
・機種が少ない
・本体価格が高価

表2:モバイルルーターとホームルーターの機能比較

―モバイルルーターとホームルーター、同じモバイル回線を使っていても、目的や用途がそもそも違うのですね。そうなると、両方の使い方ができる当社の+F FS040Wは便利そうですね。

+F FS040Wは、持ち歩いて使えるモバイルルーター機能と、自宅等で使えるホームルーター機能の2つの機能をバランスよく兼ね備えたマルチルーターです。

長年モバイルルーターを提供してきた当社は、お客様からモバイルルーターのテレワーク利用における悩みや不便な点について、多くの情報をお寄せいただきました。その中で代表的な悩みに対して、当社の+F FS030W、+F FS040Wではどのように解決が可能かをご紹介します。

悩み1:バッテリーの劣化が気になる

テレワークでは、一日中モバイルルーターの充電ケーブルを挿したまま使用してしまうことが多いので、バッテリーの負担が高まり早く劣化してしまいそう。

解決1:バッテリーを外して使う

+F FS030W、+F FS040Wは、モバイルルーターでありながら、バッテリーを外したまま、充電ケーブルで電源を供給しながら使用できる機能(バッテリーレス機能)を搭載しています。自宅で長時間在宅勤務をすることが多く、劣化が気になる場合にはこの使い方を推奨しています。

悩み2:有線LAN接続したい

自宅のデスクトップパソコンには、無線LAN機能がないので、LANケーブルでモバイルルーターと接続したい。

解決2:有線LANポートを備えたクレードルやホームキットを用意する

一般的なモバイルルーターには有線LANポートはありませんが、当社の+F FS030W、+F FS040Wには、有線LANポートを備えたクレードルやホームキットというオプションがあります。それらをお使いいただくことで、有線LAN接続はもちろん、充電台としてもご利用いただけます。

悩み3:無線LANの電波が届かない

2階建ての家や広いマンションでは、部屋の隅々まで安定した電波が届かない。

解決3:電波を増幅する機器を別途購入する

モバイルルーターは比較的近くにあるWi-Fi機器と接続して使うことを想定した機器のため、大型アンテナを内蔵したホームルーターに比べるとWi-Fiの電波強度が弱くなります。このため、階数が異なっていたり、部屋が広い場合は、電波が届きづらいことがあります。

このような場合は、+F FS040Wとホームキットの組み合わせが最適です。このホームキットは、特定の機器に向けて電波を送信するビームフォーミング機能を搭載していますので、遠くの機器にもしっかりと電波を届けることができます。

なるほど、お客様のあらゆるニーズに対応されているのですね。テレワーク用のネットワーク環境構築には自分の利用スタイルに合った製品を選択する必要がありますが、+F FS030Wや+F FS040Wであれば様々な用途に対応出来そうですね。

ありがとうございます。withコロナ時代でテレワーク環境が多様化するだけでなく、働き方そのものが多様化する現在は、モバイルルーターやホームルーターの利用シーンも多岐に渡るようになり、課題も多様化しています。場所や時間にとらわれない安定したインターネット環境は、情報収集や人とのコミュニケーション(メール、Web会議)には欠かせないものであり、生活を支えるインフラとなりつつあります。そうした市場変化やあらゆるニーズに応えられる製品作りを当社では特に心がけております。

今後は5Gの普及に伴い、固定回線からモバイル回線へのシフトも加速していくでしょう。自動車業界をはじめとするあらゆる産業においても、通信の進化に伴う大きな技術革新が進んでいます。

当社は、進化し続ける世の中においてお客様に役立つスタンダードを目指し、市場の様々な課題解決に対し、お客様の期待に応えられる製品やサービスを今後も展開してまいります。

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中村 真吏雄中村 真吏雄(Mario Nakamura)

プロダクト事業本部
M2M事業部
事業部長

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