オンラインで開催された今回のAWS Summitでは、さまざまなセッションが公開され、私は多くのセッションを視聴しました。視聴するだけではなく、私自身が登壇する機会を得まして、主催者側の視点に立ち、多くのお客様に視聴いただいたという点でも記憶に残るイベントになりました。
今回のAWS Summitにおいて感じたのは、AWSの活用がより加速していることです。数年前と比較すると、DX(デジタルトランスフォーメーション)の意識が広まり、ただ単純にAWSを利用するのではなく、よりAWSを利活用していくという姿勢に変わっているように感じました。
このコラムでは、私のセッションで講演したAWSマイグレーションについて解説します。
AWS Summitで感じたAWSマイグレーションの近況
2020年、AWSは2019年と比較し約130%の成長を遂げました。驚きですね。 売り上げにして約454億ドル(※1)。これも驚きですね。2021年はどれだけの成長を遂げるのか楽しみです。
※1 出典:https://graph-stock.com/graph/percentage-of-aws-sales/
さて、今回のイベントでは、基調講演 Day1で登壇した株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役会長 南場 智子 氏のセッションをはじめ、さまざまなAWSマイグレーションのセッションが開催されました。セッションでは多くの事例が紹介されましたが、視聴して強く感じたことは、どの事例でもAWSを使い倒すということがより明確になっているということです。
AWSというプラットフォームが広く普及し、普遍的な技術になってきています。「2025年の崖」が差し迫り、さまざまな企業がDXの一環として新IT基盤への刷新を計画し、その基盤としてAWSの採用を決定するケースが増えています。
しかし、単純にAWSを利用するだけでは、「AWSへ移行したがコストメリットがない」、「開発速度が上がらない」等、結果としてビジネスに寄与できていないという状態になることがあります。オンプレミスからAWSへの単純リフトを実施した直後に陥りやすいケースです。ここで重要になるのが、AWSを使い倒して、よりAWSネイティブなサービスにシフトする、ということです。
AWSを使い倒す?
AWSを使い倒すとはどういうことでしょうか?
AWSでは執筆時点で200以上のサービスが提供されています。使い倒すとは、AWSのサービスの機能と特性を理解して活用することで、メリットを最大化するということです。 AWSは、サーバ上で稼働しているシステムをサーバレスなシステムに更改したり、データベースをPaaSに置き換えてサーバの管理やライセンスを更新したり等、煩雑な運用コストを削減することが可能です。また、AWSの最大の特徴である、必要な時に、必要な分だけリソースを用意することもとても重要です。Spot InstanceやAuto Scalingの活用、数年先まで利用が計画されているサーバであればSavings Planを活用することでコストを最適化することができます。
これらはあくまで一例で、この他にもAWSを活用するための手法はたくさんあります。 ただAWSを利用するのではなく、よりAWSネイティブなサービスにシフトし、AWSを最大限に活用することが重要です。
多くのサービスをより効果的に理解、運用するために
今回のイベントを通じ、年々AWSへのマイグレーションは加速していて、これからも加速していくのだと改めて実感しました。マイグレーションの内容も単純な移行ではなく、AWSを使い倒すということが浸透し、より高度なマイグレーションが一般化してきているのだと思います。
AWSをただ使うのではなく、使い倒すということが重要だと改めて感じたAWS Summit 2021でした。 AWSが提供するさまざまなサービスを理解し、活用するには多くの時間が必要です。AWSを使い倒すことに関してお困りの場合は、ぜひ、AWSプレミアコンサルティングパートナーとして長年実績とナレッジを蓄積しているシステムインテグレーターの富士ソフトにお声がけください。
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