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【速報:AWS re:Invent 2023レポート】AIカメラと生成系AI(Amazon Bedrock)を組み合わせたデモを紹介

IoTクラウド基盤アーキテクトの森⽥です。
お客様のIoTサービスを実現するAWSアーキテクチャの検討、提案、構築を行っています。
昨年に引き続き、ラスベガスで開催されている「AWS re:Invent 2023」に参加しています。
re:Inventでは、キーノートやブレイクアウトセッションだけでなく、AWSやAWSパートナーがブースを構えるEXPO会場があります。今回はEXPOブースの展示についてレポートします。

EXPOの概要

EXPO会場はかなり広く、AWSだけでなくパートナー企業のブースも数多く出展しています。今年は多くのブースが生成系AIを絡めて展示をしているのが印象的です。

AWS for Industries Pavilionというエリアでは、業界ごとにAWSを活用したソリューションを展示しています。産業用IoTと機械学習をテーマにした展示ブースに、弊社が開発に関わったi-PRO株式会社のカメラが展示されていましたので紹介します。

産業用IoTと機械学習ブースの様子

このブースには、AWSが作成したデモが展示されています。デモの内容は、カメラの映像から人物を検知し、状況を自然言語で表示するものです。

擬似的な環境として左下のパソコンで動画を再生しており、中央のカメラ(オレンジ色)でパソコンの画面を撮影しています。上部のモニターには人を検知した瞬間の画像が赤枠付きで表示され、その下にクラウドに送信した動画が再生されています。画面右側には状況が自然言語で表示されています。

撮影に使用しているオレンジ色のi-PRO モジュールカメラと奥にある白いカメラはi-PROカメラです。(オレンジ色はAWSカラーの特注ケースとのことです。)
カメラ単体でAI動作するAIカメラで[AWS Summitの際はデジタルツインのデモの一部で使用しました。i-PRO モジュールカメラとAWSを接続する方法はこちらで紹介しております。
以下のようなAWS構成で実現しています。

動画は、当社が開発したモジュールを使用して、カメラからAmazon Kinesis Video Streamsに直接送信しています。動画と並行して、人を検知した瞬間の画像を送信していますが、Amazon Kinesis Video StreamsでAWSに送信した動画から画像を抽出することも可能とのことです。

AWSのAIサービスはそれぞれ以下の処理を行っています。

  • Amazon Rekognition
    • 画像に対する物体検知サービス。フェイスカバーやヘッドカバーが画像に写っていればラベルとして抽出されます。
  • Amazon Sagemaker
    • AIモデルをデプロイしてAPIで呼び出すことができるサービス。今回は画像から文書を生成するモデルを使用し、「女性が中央に立っている」などの文書を生成させます。
  • Amazon Bedrock
    • Rekognitionで抽出したラベル情報とSageMakerで生成した文書をインプットに、整形したサマリー文書を生成します。

複数のAIを組み合わせることで、AIモデルのカスタマイズなしでも業務に特化させることが可能であることを示したデモとなっております。

まとめ

re:Invent 2023のEXPO会場で展示されている、AIカメラと生成系AI(Amazon Bedrock)を組み合わせたデモについてご紹介しました。動画活用のユースケースとしてとてもわかりやすく、AWSのサービスを組み合わせ、素早くPoCに取り掛かることもできます。複数のAIを組み合わせるというアイデアは他にも転用が可能ですので、AI活用の一つのパターンとして有効だと感じました。

Amazon Bedrock導入ソリューションについて、詳しくはこちら
Amazon Bedrock導入ソリューション

 

 

この記事の執筆者

森田 和明Kazuaki Morita

エリア事業本部
西日本支社
インテグレーション&
ソリューション部
ITアーキテクトグループ
主任 / フェロー

AWS IoT クラウド アプリ開発