株式会社アズパートナーズ(Amazon FSx for Windows移行・導入事例)
ファイルサーバをAmazon FSx for Windowsで一新
リプレイスや運用管理の負担を一気に低減して
DR環境のさらなる強化も実現
導入前の課題
- サーバの経年劣化とOSサポート終了でリプレイスが急務
- サーバの運用管理に対する負担大
- DR体制のさらなる強化
導入後の期待
- クラウド活用により事業拡大に伴うデータ量の増加に対して、ハードウェアの導入やリプレイスも不要となる柔軟な対応
- サーバ運用管理業務からの解放による管理者の負荷低減
- 24時間365日稼働している高品質介護サービスを支えるサーバ環境の実現
ファイルサーバ管理の負担を低減し、DRも強化したい
-貴社のITに対する取り組みについてお聞かせください
当社は、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)「アズハイム」およびデイサービスの運営を中心としたシニア事業と不動産事業を中心に展開する「世代を超えた暮らし提案型企業」です。
あらゆる世代の方々の幸せを実現するために、良質なサービスと心地よい建物の創造に取り組んでおり、これを支える重要な要素としてとらえているのが、ITです。IoTやDXにも積極的に取り組み、スタッフの働く環境改善で笑顔を増やすことにより、お客様の満足度向上に努めています。
その一例が、当社の独自企画をIT関連企業と共同で実現した『EGAO link』。スマートフォンでホームご入居者の生活動作情報が記録・共有できる、業界初のIoT/ICT新システムです。
これにより、現場の介護スタッフがわざわざスタッフルームに戻ってPCや手書きの情報共有シートに記入しなくても、手もとのスマートフォンでご入居者の情報が記録・共有できるため、業務効率がアップし、提供サービスが充実。ご入居者の自立支援に貢献し、満足度の向上にもつながっています。
-今回の移行はどのような背景から検討されたのでしょうか
各種システムをオンプレで構築し、長期にわたって運用してきたことから、ファイルサーバとActiveDirectoryサーバの経年劣化が課題となり、Windows Server 2008のサポートが終了を迎えたことを機に、リプレイスの検討を始めました。
当時、ファイルサーバとActiveDirectoryサーバの運用管理を担当していたのは、私ひとりでした。運用管理業務は対応する範囲が広く、新たな専門知識の習得も必要です。こうした環境に加え、働き方改革の推進で対応時間も限られてきたことから、日々の管理負担、さらには故障や定期的なリプレイスにかかる労力を低減したいと考えました。
そしてもうひとつ検討課題にあがったのが、DR体制の強化です。24時間365日稼働している介護サービスを展開しているため、構築していたDR環境のグレードをもう一段アップし、稼働停止リスクを極力抑えることを目標に掲げ、クラウド環境の検討に取り組みました。
フルマネージドで負担が低減し、DRも強化できる
-AWSに関心を持たれた経緯をお聞かせください
運用管理業務を通じて得た知識により、オンプレからクラウドへ移行すれば、サーバやソフトウェアのトラブルシュートもメンテナンス作業も不要になり、運用保守管理の負担が低減できることを理解していました。
さらに、DR強化が簡単に図れることはもちろん、事業の成長に伴うデータ量の増加にも柔軟に対応できるなど、様々なメリットが享受できることから、クラウドへの移行を第一の選択肢として考えました。
数あるクラウドサービスの中からAWSを選んだのは、安定性に高い評価があったからです。常に安定した環境下で、大きな負担もなく利用できることに魅力を感じ、オンプレからAWSへの移行を前提に具体的なサービス選定をスタートさせました。
-Amazon FSx for Windowsの採用を決定したポイントを教えてください
サービス選定にあたっては、複数のSIベンダーにRFPを出し、提案をもらいました。その中で唯一、富士ソフトから提案されたのが、Amazon FSx for Windowsでした。
提案を聞いて一気に引き込まれたのが、Amazon FSx for WindowsはフルマネージドのAWSのファイルサーバサービスで、運用管理の負担が一気に低減できるところです。AWS基盤での運用による安定性は、その魅力をさらに高めるものでした。
DRの観点では、Amazon FSx for Windows Multi-AZによる冗長化で高い可用性を担保していることに大きなメリットを感じました。加えて、冗長化構成をオンプレで構築した場合と比較したときとの大幅なコストメリットも重要なポイントでした。
このようにAmazon FSx for Windowsは、当社の課題解決にマッチするサービスだったことから、採用を決定しました。
-パートナーとして富士ソフトを選ばれた理由を教えてください
そもそも富士ソフトは、AWSはもちろん、幅広い領域を見据えたソリューションをワンストップで提供してもらえるSIベンダーだという認識を持っていました。これは5年ほど前、デイサービスのゲームやクイズといったレクリエーションに、富士ソフト社製のAI搭載コミュニケーションロボット『PALRO』を導入したときに理解したことです。
そして今回のようなソリューション導入時に、プロジェクトをトータルにマネジメントして成功へと導いてくれるはずだと期待し、富士ソフトのWebページを通じてソリューション提案を依頼しました。
提案過程で感じたのは、営業担当も技術担当もスピーディで、ていねいに対応してくれたことです。私の理解が追いつかなかったり、不安を感じたりしている点を伝えると、納得できるまで何度も説明してくれました。また、メリットだけでなく、デメリットやリスクにも言及し、その対策を提示。こうした姿勢から、当社に寄り添った対応をしてもらえると感じました。
Amazon FSx for Windowsに関しては豊富な対応経験・ノウハウがあり、PoCを通じたスムーズなデータ移行、ネットワーク周りも含めたトータルソリューションをワンストップで提供してもらえることに魅力を感じ、今回のパートナーに決定しました。
高度な移行ノウハウで当初2か月想定の移行作業が2週間で完了。運用負荷も大幅に低減
-移行はどのように進んだのでしょうか
富士ソフトにプロジェクトをトータルにマネジメントしてもらい、明確な役割分担に基づいて移行作業を進めていきました。当社の知識が不足している点については、理解できるまでていねいに説明してもらい、要望に沿ったサポートを提供してもらえたと感じています。
約2,3カ月間という厳しいスケジュールのなか、富士ソフトは豊富な知識とスキル、ノウハウに基づき、ネットワーク回線の手配から、環境移行とDR強化の企画・設計・開発を推進してくれました。
なかでも富士ソフトの素晴らしさを感じたのは、外部要因でネットワークの敷設が大幅に遅れたにもかかわらず、PoCで移行ポイントを明確にすることでデータ移行を計画の半分にも満たない実質2週間で完了させ、ファイルサーバ・ActiveDirectoryサーバの切り替えもスムーズに行い、計画通り2021年3月末に本番稼働を実現させたことです。この傑出した対応力には感謝するとともに、信頼感も高まりました。
-移行後の効果についてお聞かせください
本番稼働を開始してまだ日が浅いのですが、新しい環境は安定していてエンドユーザーからの問い合わせもほとんどないことから、運用管理の負荷が大幅に低減したことを実感しています。これにより、新たなIT企画の立案や他業務に余裕を持って取り組めるようになりました。
今後、新たな環境での運用が進むにつれ、トラブルシュートやメンテナンスが不要になったメリット、事業の成長に伴うデータ量の増加にも柔軟に対応できることに直面し、コスト面を含めて富士ソフトをパートナーにAmazon FSx for Windowsへ移行してよかったと実感できると思います。
さらに、高品質のサービスが提供し続けられるよう、引き続き環境の状況把握に努め、新たなサービス導入も富士ソフトと一緒に検討していきたいと考えています。
株式会社アズパートナーズ様 システム構成図
新規イノベーションの実現により、介護業界の発展に貢献したい
-今後に向けて、どのような取り組みを検討されていますか
ITの活用で科学的介護をより追求し、お客様に提供するサービス品質を高めることで、お客様満足度をさらに向上していきたいと考えています。
そこで、まずは『EGAO link』で取得できるご入居者の睡眠状態や離床動作・呼吸数といった各種データの解析を行い、提供サービスに還元していきたいと考えています。さらに、DXの推進による新たなイノベーションにより、介護サービスの品質向上とともに介護スタッフの業務効率化と業務軽減を図り、その成果を広めることで介護業界の発展に貢献したいと考えています。
-富士ソフトに対する評価・期待をお聞かせください
今回、当社が課題としてとらえていたサーバ運用管理の負荷低減とDR強化が実現できたのは、富士ソフトがソリューションとしてAmazon FSx for Windowsを提案してくれたからです。さらに、この新たな環境がスケジュール通りにサービス提供できたのは、富士ソフトの豊富なノウハウとワンストップ・ソリューションによるものです。この成果には十分に満足しており、富士ソフトには本当に感謝しています。
今後も富士ソフトには、AWS最上位ティア取得パートナーのAWSプレミアティアサービスパートナーとしての豊富な知識とスキルに基づき、当社がめざす新規イノベーションの実現に向けてAWSのサービスと連動させたソリューションを提案し、一緒に実現させてほしいと思っています。
安心から満足へ “介護”דIT” EGAO link
EGAO link(エガオリンク)とは、株式会社アズパートナーズ様が提供しているスマホ1台で記録入力、コール、見守りのすべてが可能になる介護業務効率化システムです。
詳細・公式ページはこちら導入サービス
今回取材に応じてくださった方
- 株式会社アズパートナーズ
総務人事部 総務グループ
森田 恵美 氏
株式会社アズパートナーズ
- 所在地:
東京都千代田区神田駿河台2丁目2番地 御茶ノ水杏雲ビル11階 - 代表者:
代表取締役社長 兼 CEO
植村 健志 - 事業内容:
[シニア事業]
介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)、デイサービス、ショートステイの運営
[不動産事業]
収益不動産保有、宅地住宅分譲、不動産再生コンサルティング等 - 社員数:
1,566名※2021年4月1日時点
- オフィシャルサイト:
https://www.as-partners.co.jp/